２０台風と超いけてる娘の関係

Ａさんがやってきて「はぁい！わたしの車の屋根を見てください」「傷がついてるし、へこんでいるじゃあないですか」「はい！、アパートの二階に越してきたエキゾチックミニスカ美人が洗濯の棒を落としてくれたんですよ」

「あーじゃあその娘さんが弁償してくれるんだ？」「それがそのぅ、その娘が超いけてるもんだから、車も見ないで、『いいからいいから気にしなくていいよ』、なんて言っちゃったんですよ、

そしてあとから良く見てみたら凹んでいるじゃないですか、ガク！ときましたよ」「Ａさん、車の屋根は面積は広いしやりにくいですからすごい手間がかかるんで修理は高くつくんですよ、まー8万円ぐらいですねー」「8万円？ヒエー、、もっと安くできないのですかね？」

「彼女に半分もらいなさいよ。なんなら私がもらってきてあげましょうか？」「それはだめです。いまさら行ったら格好がつかない。それより安くしてくださいよ」「上得意様だから激安にしても6万円はかかりますねぇ」「6万か、いたいなぁ」

「一万円で直る方法があるにはありますが、、、、」「一万？そりぁ安すぎて心配だなぁ、3ヶ月たったら色がはげてくるんじゃないんでしょうね」「ちがう、ちがう、Ａさん、昨日発売のＢＨＣ週刊誌に今年は、大きな台風が二個来るって書いてあったから、今から保険に入っておくのです。

あなたの駐車場は青空だから,瓦とかが飛んできて屋根にあたり、今よりもっと凹みますよ,そのときは、ついでだからタダで直りますからねぇ」「なんなんですか、それじゃぁ台風が来るまで待つんですか」「でもタダでなおりますよ」「来なかったらどうなるんですよぉ、それにここに来るかどうか分からんじゃないですか」

そんなことがあって3ヶ月たち9月になった。そして九月二十三日、台風18号がさっそうとやってきた。18号は九州に上陸するとすぐに角度を変えてまっすぐこちらに向かっている。テレビで九州の台風情報をしきりにやっている。

18号は風台風で看板などが上空をびゅんびゅんと飛んでいるところを写していた。わが町に18号がやってきたのは夜中だった。一晩中暴風雨で一睡もせずに風が止むのを待っていた。

ときおりガチャ―ンと何かが壊れるような音がするがとても外に出て行ける状態ではない。なにが起こるか分からないので酒も飲まずに朝を待った。朝になって工場に行ってみたら開店を待たずにすでに3台のガラスが割れた車が並んで待っていた。

そしてその後は一日中戦争みたいな状態が続いた。車の前側のガラスはメーカーに在庫が割りと多い。車は前に走るから前のガラスが割れることが多いためだ。

しかし車庫では普通頭から入れる為後ろ側は露出している。そして台風がそれを直撃したためリヤガラスばかりが割れたのだ。そしてパニックになった。

リヤガラスはめったに割れることがない為ふだんから在庫が少ない。ガラスの在庫が一日で底をついてしまったのだ。ガラス店は一晩で半年分の仕事ができた。屋根屋にいたっては一年分だった。毎日がお客さんとの喧嘩だった。

どこの工場でもそうだがガラス工事はふつう外注だ。しかしこのときはガラス業者は電話すらでないし、店に行っても客以外はだれもいなかった。どうしようもないので私は岡山の友人のとこにTELしてみた

「そっちは台風はどうだった？」「こっちは何ともないよ」「じゃあガラスは手に入るのか？」「何ぼでも入るよ」「すぐ20枚ばかり送ってくれよ」かくしてガラスを手に入れた当社は社員一丸で毎日ガラス交換に精を出した。

三日ぐらいたってAさんからTELがきた。わたしの車をみにきてくれという。行ってみたら青いビニールシートが掛けてある。剥いでみて驚いた。

車全体が、ぼこぼこで、ぐちゃぐちゃになっていた。きけば30メートル離れた隣家の二階の屋根から降ってきた瓦で集中攻撃を受けたみたいだった。風向きが悪かったのだろう。ガラスを突き破って車の室内にも瓦が飛散していた。

メーターパネルやシートも破れて無茶苦茶になっていた。瓦の所有者に文句を言いに行ったら、「うちも被害者だからうちに文句を言ってくるのは筋違いだ、気象庁にでも言うて行きんさいや」と、にべもなく相手にされなかったそうだ。

とりあえず修理代を見積もりしAさんに渡した。Ａさんは「確か４か月前に車両保険にはいったですよねぇ」「ああそうでしたねぇ」「じゃあこの修理代は全部保険からでるんだよねぇ」「そういうことですねぇ。よかったですねぇ保険にはいっていて、、、」「たすかったぁ」

Ａさんは受け取った保険金で新車を契約した。そして新車が来る三日まえには今度は台風19号がまたも同じコースでやってきた。このときもかなりの被害が出たがＡさんの車はすでに18号で全損の処理をしていたためAさんには特に影響はなかったが、頑丈な車庫について悩んでいるみたいだった。

ちなみに飛来物による被害は保険の等級ダウンはない。Wちなみに地震は保険が出ない。同じ瓦が落ちてきて車が凹んでも、台風はいいが地震はいけない。

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	２０台風と超いけてる娘の関係Ａさんがやってきて「はぁい！わたしの車の屋根を見てください」「傷がついてるし、へこんでいるじゃあないですか」「はい！、アパートの二階に越してきたエキゾチックミニスカ美人が洗濯の棒を落としてくれたんですよ」「あーじゃあその娘さんが弁償してくれるんだ？」「それがそのぅ、その娘が超いけてるもんだから、車も見ないで、『いいからいいから気にしなくていいよ』、なんて言っちゃったんですよ、そしてあとから良く見てみたら凹んでいるじゃないですか、ガク！ときましたよ」「Ａさん、車の屋根は面積は広いしやりにくいですからすごい手間がかかるんで修理は高くつくんですよ、まー8万円ぐらいですねー」「8万円？ヒエー、、もっと安くできないのですかね？」「彼女に半分もらいなさいよ。なんなら私がもらってきてあげましょうか？」「それはだめです。いまさら行ったら格好がつかない。それより安くしてくださいよ」「上得意様だから激安にしても6万円はかかりますねぇ」「6万か、いたいなぁ」「一万円で直る方法があるにはありますが、、、、」「一万？そりぁ安すぎて心配だなぁ、3ヶ月たったら色がはげてくるんじゃないんでしょうね」「ちがう、ちがう、Ａさん、昨日発売のＢＨＣ週刊誌に今年は、大きな台風が二個来るって書いてあったから、今から保険に入っておくのです。あなたの駐車場は青空だから,瓦とかが飛んできて屋根にあたり、今よりもっと凹みますよ,そのときは、ついでだからタダで直りますからねぇ」「なんなんですか、それじゃぁ台風が来るまで待つんですか」「でもタダでなおりますよ」「来なかったらどうなるんですよぉ、それにここに来るかどうか分からんじゃないですか」そんなことがあって3ヶ月たち9月になった。そして九月二十三日、台風18号がさっそうとやってきた。18号は九州に上陸するとすぐに角度を変えてまっすぐこちらに向かっている。テレビで九州の台風情報をしきりにやっている。 18号は風台風で看板などが上空をびゅんびゅんと飛んでいるところを写していた。わが町に18号がやってきたのは夜中だった。一晩中暴風雨で一睡もせずに風が止むのを待っていた。ときおりガチャ―ンと何かが壊れるような音がするがとても外に出て行ける状態ではない。なにが起こるか分からないので酒も飲まずに朝を待った。朝になって工場に行ってみたら開店を待たずにすでに3台のガラスが割れた車が並んで待っていた。そしてその後は一日中戦争みたいな状態が続いた。車の前側のガラスはメーカーに在庫が割りと多い。車は前に走るから前のガラスが割れることが多いためだ。しかし車庫では普通頭から入れる為後ろ側は露出している。そして台風がそれを直撃したためリヤガラスばかりが割れたのだ。そしてパニックになった。リヤガラスはめったに割れることがない為ふだんから在庫が少ない。ガラスの在庫が一日で底をついてしまったのだ。ガラス店は一晩で半年分の仕事ができた。屋根屋にいたっては一年分だった。毎日がお客さんとの喧嘩だった。どこの工場でもそうだがガラス工事はふつう外注だ。しかしこのときはガラス業者は電話すらでないし、店に行っても客以外はだれもいなかった。どうしようもないので私は岡山の友人のとこにTELしてみた「そっちは台風はどうだった？」「こっちは何ともないよ」「じゃあガラスは手に入るのか？」「何ぼでも入るよ」「すぐ20枚ばかり送ってくれよ」かくしてガラスを手に入れた当社は社員一丸で毎日ガラス交換に精を出した。三日ぐらいたってAさんからTELがきた。わたしの車をみにきてくれという。行ってみたら青いビニールシートが掛けてある。剥いでみて驚いた。車全体が、ぼこぼこで、ぐちゃぐちゃになっていた。きけば30メートル離れた隣家の二階の屋根から降ってきた瓦で集中攻撃を受けたみたいだった。風向きが悪かったのだろう。ガラスを突き破って車の室内にも瓦が飛散していた。メーターパネルやシートも破れて無茶苦茶になっていた。瓦の所有者に文句を言いに行ったら、「うちも被害者だからうちに文句を言ってくるのは筋違いだ、気象庁にでも言うて行きんさいや」と、にべもなく相手にされなかったそうだ。とりあえず修理代を見積もりしAさんに渡した。Ａさんは「確か４か月前に車両保険にはいったですよねぇ」「ああそうでしたねぇ」「じゃあこの修理代は全部保険からでるんだよねぇ」「そういうことですねぇ。よかったですねぇ保険にはいっていて、、、」「たすかったぁ」Ａさんは受け取った保険金で新車を契約した。そして新車が来る三日まえには今度は台風19号がまたも同じコースでやってきた。このときもかなりの被害が出たがＡさんの車はすでに18号で全損の処理をしていたためAさんには特に影響はなかったが、頑丈な車庫について悩んでいるみたいだった。ちなみに飛来物による被害は保険の等級ダウンはない。Wちなみに地震は保険が出ない。同じ瓦が落ちてきて車が凹んでも、台風はいいが地震はいけない。コラム一覧に戻る