コラム

51      人生は泣き笑い

人生楽ありゃ苦もあるさ

生きていたら正しいと思ってやったことでも結果は思わぬ違った方向に行くと言う事はよくある。特に女と男の間は行き違いが多い。仕方がない事かも知れない、体の造りが違うのだから。造りが同じでも同じ民族、同じ宗教、同じ政治思想間でも人の個体が違えばそこに温度差は必ず発生する。立場が違うだけで、、、、。

思いが伝わらないと悩む位なら努力すれば何とかなるだろうけれどもその事に多数の人が介在すると長たる人はまとめるのに苦労する。有能な人ほど違った意見を述べるからだ。今年のNHKの大河ドラマ「八重の桜」が人気が良いようだ。女性が主人公だが中々面白い。数年前にも「篤姫」がヒットした。

共通しているのは二つとも立身出世物語と言うことだろう。浮世の人は出世物語が好きな人が多い、自分の生涯とだぶらせて見ているからだろうか。二人とも幕末に有って(篤姫の方が少し先だ)下級武士の娘が自分の意に反して世の中がどんどん変わりおてんば娘がそれに追隋していたらいつのまにかピラミッドの頂点に君臨しているというものだが面白いのは彼女たちが生まれながらに恵まれた環境、優れた才能をもっていたのではなくその時々に応じておてんばぶりを発揮したと言うだけで高い地位まで上がって行ったということだろうか。

女性の地位が著しく軽んじられていたあの頃だから彼女たちの努力たるやそれは推し量って余りあるものがあるだろうけれども見ていて感じるのは彼女たちが特別優れた頭脳の持ち主ではないため(普通の女性よりほんのちょっとだけ人生の分かれ道に来た時に選んだ方向が違っただけかもしれない。)相当な努力をしていたし、かなり運がいいということだ。

しかし人生というものは誰でも皆それなりに努力していると思うのだがどうも一般の人は皆、辛い思いばかりしている割には出世ができなくて金や異性や激しい人生の機微に振り回されて苦労しているのはどうしてだろうか。長い人生だからいつでも120パーセントで頑張っていたらそのうち胃潰瘍に成るか、はたまた肝臓炎に成るか自分の意に反して体がブレーキをかけて来るのが普通だろう。

前出の彼女たちが大病を何回も患って長期間寝込んだという話は聞いたことが無い。きっと神様から健康にだけは恵まれていたのだろう。体は神様からの頂き物だから生まれ落ちた時には人生の縮図が大まかにではあるが出来あがっていると前に坊さんから聞いた事がある。(神様と坊さんは関係が少ないからこの話は無かった事にしてください)八重さんにしろ、篤姫(幼名を一子と書き、かずこと読む)にしろ近くにいた男性の協力者に恵まれていたのは否定できないと思う。

そのお陰だけではないにしろ彼女たちがあそこまで努力できたのは近くにいた男たちの理解が有った。しいて言えば男たちを説得するだけの迫力が彼女たちに有ったことだろうか。迫力だけならその時、その時だけのものだから毎日24時間120パーセント稼働ではないから病気に成らずに何とか継続できるかもしれない。

転話 私が住んでいる岩国市は大きな長い川が流れている。上流で大昔からいろいろな重金属などの採掘がされていたための水が原因かどうかわからないがこの地域は私を含め、病人が他県より多いような気がする。この街には医者が300人以上いると聞いた。現に私も胃潰瘍で何回も入院した。(これは川の水が悪いのではなく安い酒の飲みすぎだろうと思っていたら後日ピロリ菌なるものが胃の中に生息していてこいつが悪さをしている事が分かったので大酒の飲みすぎだけでもなかった。)従って病院もかなり多くある。病院には看護士さんがたくさん居る。それらを取りまとめるのに総婦長なる人がそれぞれの病院にいる。

私は無類の女好きだが中でも熟年の頭の良い女の人が格別好きだ。というわけでいつのまにか総婦長の友人が5人も出来た。私の周りにいる全ての総婦長は最初の3分間はそれはそれは優しい女性だが5分を超えると化けの皮がはがれて性格が殆ど男に成ってしまう。歯切れよく何でもポンポン話すし、彼女たちは私に他に多数の女の人がいる事を良く知っている。私が彼女たちの尻に敷かれて何でもしゃべり何でも言う事を聞いてあげるからだ。

だからお互いに依存していて、共存共栄みたいな関係になり彼女たちも離れて行こうとしないし、時々友達などを連れて仕事を紹介して来る。この仕事がなんと又、安いから儲からない。しかし彼女たちから儲けようとは、最初から思ってない。儲けるのはもっともっと沢山お金をもっている人からたっぷりといただく。

年をとると少しずつ分かるのだが、商売というものは面白いもので儲けようと焦ればあせるほど儲からないように出来ているようだ。最初から儲けようなどと思っていたらお客の方が高い金を取られてはかなわないので逃げていく。だから儲けようと思うほど儲からないのだ。儲けようと思わずに商売を楽しんだら儲かるような気がする。仕事を遊びにしてしまうことだ。そうすると商売が遊びだから楽しくて仕方が無い。いつも楽しそうにやっていたら人は自然に集まってくる。人が集まればいつの間にか儲かっているということだ。

この定理は高利貸しをしていた曾祖父からの教えだが現代経済学に照らして見てもそんなに間違ってはいないような気がする。尤も学の低い私が言うのだから全く当てにならないが。、、、。

 

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