コラム

 

75  戦争

イラクで戦争をやっている。核兵器などの査察だけで解決すればそれに越した事はないと前から思っていたのだが残念だ。フランスやロシア、中国などは最後まで戦争には反対した。

本当に一番反対したいのは彼らより原爆を体験した我々日本国民であることは日本人なら誰でもそう思うに違いないと私は思っていた。

しかし小泉総理はいち早くアメリカの戦争突入に支持を表明し、すぐさまイージス艦をインド洋に派遣した。いつ北朝鮮から原爆などを搭載したテポドンやノドンが飛んでくるか分らない状態ではしかたない決断だったのかもしれない。

アメリカとの安全保障のお世話にならなければどうにもならないわが国としてはいやいやだろうが、志願してやろうがどうせアメリカを支持しなければいけないのなら早くした方が得策と総理は考えたのだろうか。

裏のかけ引きの事は知る由もない。イラクには化学兵器や生物兵器などがあるのだろうか。フセインはないと言い、ブッシュはあるという。多分どちらもほんとかもしれない。

アメリカはフセインを追放できるのだろうか?アフガンではビンラディンはとうとう見つからなかった。しかし国民はタリバンから開放され表情が明るくなったように見受けられる。

フセイン大統領は国民から100パーセントの支持率を得ており、もはやそれは信仰に近いものになっているみたいだ。国民が精神的制圧を受けている為こういう結果が出たのだろうがイラク人の本心は表面とは少し違うと思う。

ブッシュ大統領はイラクや北朝鮮のことを、悪の枢軸と言った。北朝鮮も現在はイラクと酷似していて金正日は将軍様とたたえられ絶大の権力を誇っている。

イラクと北朝鮮で違う所と言えば石油が多くあるか、宗教が国家的スケールで行われているかぐらいの事だろうか。イラクの気候は3月は砂嵐が激しかった。

4月からは気温が著しく上がってアメリカ兵の士気が激しく低下し難しい局面に遭遇するということだ。そしてそれはイラクの人たちは毎年経験していて当たり前になっているとの事でありアメリカの新型爆弾の量や精度はイラクの比ではないと言うものの、自然条件は随分イラク軍のほうに有利なようだ。

市街戦でマシンガンの打ち合いになれば、昼間ならイラク兵の方が地理的にも、気候的にも大分有利だと思う。進駐軍は大変だろう。被害が広く拡散しないうちに、最悪な状態にならないうちに早期の終戦を強く希望する。

アメリカもベトナムの二の舞はしたくないはずだし、イラクもイランの二回目は嫌だろう。もっとも中東諸国は長い間戦争ばかりしてきたからもう慣れているのだろうか。戦争に慣れてしまうと言うのは恐ろしい事だ。

勝っても負けても得るものがない宗教や民族戦争ではなお更だ。昔の戦争は長く数年もやっていた。その結果、化学と医学は少しの時間で飛躍的に向上した。そしてそれらは戦争終結後各国に還元され多少の役に立った。

しかしこの度の戦争で得られるものがあるのだろうか。石油の採掘権などを手に入れたとしたら、それは完全に侵略戦争になり各国首脳はみとめることはない。60年前日本はアメリカに負けた。

しかしその後属国に成るにはなったがアメリカとの貿易や科学技術の面において著しい発展を見た。そのことをアメリカ人は「日本は戦争には負けたがそのお陰で経済や化学技術、特に車やパソコン、ロボットや医学などの分野においてアメリカを遥かにしのいで来た」などと放言していた。

なぜアメリカは他国に赴いて多量の兵を派遣し誰も望んでいない戦闘をやるのだろうか。それも最新兵器を使用して。戦争は多くの人が死ぬ、原爆や水爆は皆死ぬ。それで愛する人が死んでしまったらどうにもならない。

家を失ったぐらいなら又建てれば良いと言うものだが50歳を過ぎて子供や家族たちを失ったらもうとり返す事はできない。愛のためにやる以外の戦争は絶対にやるべきではないと思っているのだが皆はどうかんがえるのだろうか。

やっぱり戦争は目的が愛の為であってもやるべきではないだろうな。戦争は一つの愛の目的達成の為に百万の憎しみを生み出すものだから。貧しいもの、弱いものが一番先に犠牲になるのも昔から変わっていない。

ブッシュ、フセイン両大統領は今となってはもう戦争に勝利する事より一日もはやく終結させることを考えてもらいたいものだ。

一方的な勝利宣言でもいい、、、、、、、、、、、、

 

次へ続く

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